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Webflowが「Source」発表|コードとビジュアル編集をつなぐ新しいWeb制作基盤へ

Webflowが、Webサイトを作るためのツールから、公開後の運用まで含めた制作基盤へ領域を広げようとしています。

2026年9月1〜3日に開催されたWebflow Conf 2026では、新プラットフォーム「Source by Webflow」をはじめ、「Assets」「Releases」「Campaigns」など複数の新機能が発表されました。

Webデザイナーにとって注目したいのは、AIでWebサイトを自動生成できるようになったことではありません。
コード、デザインシステム、CMS、素材、公開作業をひとつの制作環境で扱い、デザイナー・開発者・マーケターが同じサイトを触れる仕組みへ変わろうとしている点です。

Webflow Conf 2026で発表された主な機能

今回の発表を整理すると、Webサイトを「作る」機能だけではないことが分かります。

機能主な役割
Sourceコードベースとビジュアル編集をひとつの環境で扱う
Assetsブランド素材を理解し、用途に合わせて展開
Releasesサイト全体を分岐し、公開前にまとめて確認
Campaignsキャンペーン制作・運用を支援
Agent Instructionsサイト固有のデザイン・ブランドルールをAIへ共有

Webflowはこれまで、コードを書かずにWebサイトを構築できるビジュアル開発ツールとして広がってきました。

Sourceは、その考え方をもう一段広げます。

「Source by Webflow」とは?

Sourceは、既存のコードベースやマーケティングツール群と接続し、コードとビジュアル編集を同じ制作環境から扱うための新しいプラットフォームです。

Webflowによると、SourceではコードそのものをWebサイトの基盤として維持しながら、職種ごとに異なる作業画面を用意できます。

  • 開発者はコードを扱う
  • デザイナーはビジュアルを調整する
  • マーケティング担当者はキャンペーンページやコンテンツを更新する

それぞれが別のツールへ移動するのではなく、同じサイトを異なる「View」から扱う構想です。

これまでのWebflowは、Webflow上にサイトを構築することが前提でした。Sourceでは既存コードとの接続を前面に出しており、より大規模なWeb制作・運用環境へ入ろうとしていることが分かります。

Webデザイナーにとって重要なのは「コードをAIが書く」ことではない

Webflowは今回の発表で、コード生成そのものは以前より身近になったという前提を置いています。

コードを書ける人が増えたことで、今度は「誰でも作れること」ではなく、完成物の品質やブランドらしさが差になるという考えです。

ここはWeb制作の変化として興味深いところです

Webサイトのコードを生成するだけなら、すでに複数のAIサービスがあります。

一方、商用サイトでは、生成されたページが動けば完成というわけにはいきません。

  • 既存コンポーネントと揃っているか
  • ブランドカラーや余白ルールを守っているか
  • CMS構造を壊していないか
  • 公開済みページへ影響しないか

まで確認する必要があります。

Webflowは、その周辺を制作環境側で管理しようとしています。

「Releases」はサイト全体を分岐できる

Web制作会社や大規模サイト運営で便利そうなのが「Releases」です。

Releasesでは、ページだけでなくCMSコンテンツ、コンポーネント、素材、ローカライズ情報などを含めて、サイト全体を別のブランチとして分岐できます。

たとえば大規模なリニューアル作業中でも、本番サイトでは別チームが通常更新を続けられます。

制作側では変更内容をまとめて確認し、問題がなければ本番環境へ反映します

WebflowはRelease Managerも用意し、どの部分が変更されたのか、誰が作業しているのか、現在どの段階にあるのかを管理できるようにするとしています。

Releasesは2026年後半にベータ提供予定です。

個人サイトでは必要性を感じにくい機能ですが、複数人でWebサイトを運営する制作会社や企業には意味があります。

CMS更新とデザイン変更を同時に管理

Web制作で事故が起きやすいのが、デザイン変更とコンテンツ更新が同時に進んでいる場面です。

  • 新しいページを制作している間にCMSの記事が追加される
  • 別の担当者が共通コンポーネントを変更する
  • さらに別チームが翻訳ページを更新する

単純なページ複製だけでは、こうした変更をまとめて管理できません。

ReleasesではCMS、コンポーネント、アセット、ローカライズまでひとつのリリースとして扱えるため、WebflowがGitなどの開発環境で一般的なブランチ運用をビジュアル制作側へ持ち込もうとしていることが分かります。

ブランド素材を扱う「Assets」

もうひとつ発表されたのが「Assets」です。

画像や動画を生成するだけの機能ではなく、既存のブランド素材、デザインシステム、ブランド変数などを参照しながら、用途に合わせて素材を展開する仕組みです。

Webflow自身も、AIで素材を作れるようになった一方、生成するたびにブランドから離れていく問題を指摘しています

ロゴ、写真、動画、ブランドカラーなど、すでに承認されている素材を基準にして別サイズへ展開したり、長い動画をSNS向けに短く編集したりする用途を想定しています。

生成物をゼロから作るより、既存のブランド資産をどう再利用するかに重点を置いているのが特徴です。

AIへ「このサイトでは何を守るか」を渡す

WebflowはAgent Instructionsの生成機能も発表しています。

AIへ単発のプロンプトを入力するだけでなく、そのサイト固有のルールを渡す仕組みです。

たとえば、デザインシステムの使い方、変更してはいけない法務表記、ブランドの文体などをコンテキストとして与えます。

Web制作でAIを使う場合、毎回「この色は使わない」「ボタンはこのコンポーネントを使う」と説明する方法では運用しにくくなります。

制作ルールそのものをAIが参照できるようにする方向へ進んでいる点は、今後ほかのデザインツールでも増えそうです。

Web制作の仕事は「ページを作る」だけではなくなる

今回のWebflow Confを見ると、Webflowが狙っているのはWebページ制作時間の短縮だけではありません。

Webサイトを公開したあとも、キャンペーンを追加し、CMSを更新し、複数言語へ展開し、デザインシステムを維持する必要があります。

その中へAIやビジュアル編集を組み込み、サイト運用そのものをひとつの環境へ集約しようとしています。

Webデザイナー側にも影響があります

ページ単位のデザインだけでなく、コンポーネント、変数、デザインシステム、運用ルールを整えておく価値が上がります。

AIへ自由にページを作らせるためではありません。

誰が作業してもブランドやUIが崩れない環境を先に設計するためです。

「作れる人が増えた後」にデザインは何で差がつくか

Webflowは今回、「コードを書くことがコモディティ化していく」という考えを示しています。

コード生成が身近になれば、Webサイトを形にできる人は増えます。

そこで差が出るのは、レイアウトを組めるかどうかだけではなくなります。

  • ブランドらしさを維持すること
  • 使いやすい構造を作ること
  • 更新しやすいCMSを設計すること
  • デザインシステムを整えること
  • 複数人でも崩れない運用ルールを作ること

Webflow Conf 2026の発表は、Web制作ツールが「ページを作る場所」から「Webサイトを継続的に運用する場所」へ移っていることをよく示しています。

生成AIによって制作速度が上がるほど、何を生成するかより、生成されたものをどのルールの中で使うかを設計する仕事の比重が上がっていきそうです。

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