Photoshopでアクションを作成したところ、「カンバスサイズ」の幅と高さだけが記録されないことがあります。
手動で[イメージ]→[カンバスサイズ]を開けば問題なくサイズを変更できる。それなのにアクションとして記録すると、アクションパネルには次のように表示されます。
- カンバスサイズ
- 幅:
- 高さ:
肝心の数値だけが空欄です。
pxで指定しても、%で指定しても保存されないケースがあります。
Photoshopの一部バージョンでは、新しいユーザーインターフェースと「カンバスサイズ」のアクション記録に関係する不具合が実際に報告されていました。
現在はAdobeからPhotoshop 27.8で修正したとの案内が出ています。
そのため、同じ症状が起きている場合は、まずPhotoshopを最新版へ更新するのが基本です。
それでも直らない場合や、事情があって該当バージョンを使い続ける場合は、「新しくなったユーザーインターフェース」を無効にする方法を試してみてください。
症状:カンバスサイズは記録されるのに幅・高さだけ空欄になる
問題が起きるのは、Photoshopの「アクション」機能でカンバスサイズ変更を記録した場合です。
たとえば、画像の上下左右へ一定量の余白を追加するために、[イメージ]→[カンバスサイズ]から幅や高さを変更し、その操作をアクションとして保存します。
通常ならアクションパネルに、設定した幅・高さなどが記録されます。
ところが不具合が発生すると、処理そのものは「カンバスサイズ」として登録されているにもかかわらず、Width/Heightに相当する数値だけが保存されません。

Adobe CommunityでもPhotoshop 27.4などで同様の報告があり、相対値・絶対値の双方で幅と高さが空欄になるケースが確認されています。
アクション自体は存在しているので、一見すると正常に記録できたように見えるのが厄介です。
バッチ処理を実行して初めて「カンバスが広がっていない」と気づくこともあります。
まずPhotoshopを27.8以降へアップデートする
現在この症状が発生した場合、最初に確認したいのがPhotoshopのバージョンです。
AdobeのCommunity Managerは2026年6月、この問題をPhotoshop 27.8で修正したと案内しています。
そのため、現在の対処順序としては、
- Photoshopを最新版へアップデートする
- Photoshopを再起動する
- カンバスサイズを含むアクションを新しく記録する
- 幅・高さが保存されているか確認する
という流れがおすすめです。
不具合が発生していたときに作ったアクションは、Photoshopをアップデートしただけで空欄の数値が自動的に復元されるわけではありません。
カンバスサイズ部分は再記録しておいた方が安全です。
大量の画像をバッチ処理する場合は、いきなり本番データへ走らせず、数枚のテスト画像で結果を確認してから使った方がいいでしょう。
こういう不具合は処理そのものがエラーになるより、「正常終了したように見えるのに結果だけ違う」方が怖かったりします。
アップデートできない場合は「新しいユーザーインターフェース」をオフにする
Photoshopを更新できない環境や、最新版でも同じ症状が続く場合は、UI設定を確認します。
Photoshopの環境設定から、[テクノロジープレビュー]→[新しくなったユーザーインターフェースを有効にする]をオフにします。
環境によって英語表示の場合は、Preferences → Technology Previews → Enable Modern User Interfaceです。
設定を変更したらPhotoshopを再起動してください。
その後、もう一度アクションの記録を開始し、[カンバスサイズ]から幅・高さを設定します。
Adobe Communityでも、Modern User Interfaceを無効にすることでカンバスサイズの値が正常に記録できるようになったという報告が複数確認されています。
設定変更の流れ
- Photoshopの環境設定を開く
- [テクノロジープレビュー]を開く
- [新しくなったユーザーインターフェースを有効にする]をオフ
- Photoshopを再起動
- カンバスサイズを含むアクションを再記録
- アクションパネルで幅・高さの数値を確認
ポイントは、設定を変更したあとにアクションを作り直すことです。
すでに幅・高さが空欄になってしまったアクションについては、その部分を再記録した方が確実です。
「画像解像度」では代用できない
ここで間違えやすいのが「画像解像度」と「カンバスサイズ」の違いです。
どちらも幅と高さを変更する機能ですが、やっていることは別物です。
| 機能 | 何が変わる? | 主な用途 |
|---|---|---|
| カンバスサイズ | 画像を置く領域の大きさ | 周囲に余白を追加する、キャンバスを広げる |
| 画像解像度/画像サイズ | 画像自体の寸法や画素数 | 画像そのものを拡大・縮小する |
「画像解像度ならアクションへ正常に記録できるから、こちらを使えばいい」とは限りません。
たとえば1000×1000pxの画像の周囲へ100pxずつ余白を追加したい場合、必要なのは画像自体を拡大することではなく、画像の外側にキャンバス領域を増やす処理です。
画像サイズで1200×1200pxへ変更すると、元画像そのものが拡大されてしまいます。
やりたいことが「余白を足す」であれば、カンバスサイズを使う必要があります。
pxや%を変更しても直らないことがある
幅・高さが記録されないと、最初は単位指定を疑いたくなります。
しかし今回報告されていた不具合では、
- px
- %
- mm
- inch
- 相対指定
- 絶対指定
など、設定を変えても幅・高さが保存されないケースが報告されています。
そのため、
「pxだからダメなのでは?」
「相対指定が原因?」
「%なら記録できるかも」
と単位を延々と変更するより、まずPhotoshopのバージョンとModern UIの設定を確認した方が早いです。
この症状だけを見るとアクション側の操作ミスにしか見えないので、単位設定を何度も試してしまいやすいところです。
それでもカンバスサイズが記録されない場合
最新版への更新やModern UIの無効化を試しても改善しない場合は、次の項目も確認します。
- Photoshopを再起動したか
- 古いアクションではなく、新規アクションとして記録し直したか
- アクションパネルを展開し、幅・高さの値が実際に保存されているか
- Photoshop Betaを使用していないか
- 他のアクションでも同じ症状が起きるか
- Photoshopの環境設定そのものに問題が起きていないか
特に重要なのは、アクションを再生して確認するだけでなく、アクションパネルの詳細を開いて数値が入っているか直接見ることです。
幅・高さが空欄なら、記録段階ですでに失敗しています。
Photoshopをダウングレードする前に確認したい
Photoshopのアップデート後に今まで使えていたアクションが動かなくなると、旧バージョンへ戻したくなるところです。
実際、Adobe Communityでは以前のPhotoshopでは正常に動作し、新しいバージョンで問題が発生したという報告もあります。
ただ、現在は27.8で修正済みと案内されています。
そのため、いきなりPhotoshop全体をダウングレードするより、
最新版への更新 → アクションを再記録 → Modern UIの設定確認
まで試してから旧バージョンを検討する方が手間は少なく済みます。
制作現場ではカンバスサイズの変更を数十枚、数百枚へまとめて適用することもあります。
それだけに、「幅と高さが保存されない」という小さな不具合でも、アクションを多用している環境では普通に作業が止まります。
まとめ
Photoshopのアクションで「カンバスサイズ」を記録した際、幅・高さだけが空欄になる現象は、実際にPhotoshopの一部バージョンで報告されていた不具合です。
現在はPhotoshop 27.8で修正したとAdobeから案内されています。
同じ症状が起きた場合は、
- Photoshopを最新版へ更新する
- カンバスサイズを含むアクションを再記録する
- 直らなければ[テクノロジープレビュー]からModern UIを無効にする
- Photoshopを再起動して再度アクションを作る
の順で確認すると切り分けやすくなります。
カンバスサイズだけ幅・高さが空欄になるのであれば、単位指定や操作方法を疑い続けるより、バージョンとUI設定を確認してみてください。