Adobe Creative Cloudには現在、20以上のアプリを利用できる個人向けプランとして「Creative Cloud Standard」と「Creative Cloud Pro」が用意されています。
年間プランの月々払いで比較すると、通常価格はStandardが月額6,480円、Proが月額9,080円です。
どちらもPhotoshop、Illustrator、InDesign、Premiereなどのデスクトップアプリを利用できます。大きな違いは、生成AI機能とWeb・モバイル版アプリの利用範囲です。
「Adobe製品は仕事で使うけれど、生成AIはそれほど使わない」というクリエイターなら、Standardへ変更することでCreative Cloudの月額料金を抑えられる可能性があります。
Creative Cloud StandardとProの料金比較
2026年8月時点でAdobeが案内している個人向け通常価格は次のとおりです。
| 支払い方法 | Standard | Pro |
|---|---|---|
| 年間契約・月々払い | 6,480円/月 | 9,080円/月 |
| 月々プラン | 10,280円/月 | 14,480円/月 |
| 年間一括払い | 72,336円/年 | 102,960円/年 |
年間契約・月々払いでは、StandardとProで月額2,600円の差があります。
1年間では31,200円の差になるため、Proに含まれる生成AIなどをほとんど利用していない場合は、Standardを検討する余地があります。
なお、Adobeでは新規契約者向けの割引キャンペーンが実施されることがあります。キャンペーン価格や適用期間は変わるため、契約時にはAdobe公式サイトに表示されている価格を確認してください。
Creative Cloud Standardとは?
Creative Cloud Standardは、Creative Cloudの主要なデスクトップアプリを利用しながら、生成AIなどの機能を抑えた個人向けプランです。
Photoshop、Illustrator、InDesign、Premiere、Acrobatなど、20種類以上のデスクトップアプリを利用できます。
そのため、PhotoshopやIllustratorを使った一般的なデザイン制作については、Standardでも主要な制作環境を維持できます。
一方で、生成AIの利用量やWeb・モバイル版アプリの利用範囲にはProとの差があります。
Creative Cloud Proとは?
Creative Cloud Proは、以前の「Creative Cloud コンプリートプラン」にあたるプランです。
日本を含む対象地域では2025年8月1日から、Creative Cloud コンプリートプランの名称がCreative Cloud Proへ変更されました。
名称変更とあわせて生成AI関連の機能が強化され、Photoshopの生成塗りつぶしなどの標準生成機能を無制限で利用できます。
さらに、Adobe Fireflyの動画・音声生成などに利用できる生成クレジットが毎月4,000付与されます。
Adobeの生成AIを制作フローへ積極的に取り入れる人向けのプランと考えると分かりやすいでしょう。
StandardとProの違い
主要な違いを整理すると次のようになります。
| 項目 | Standard | Pro |
|---|---|---|
| デスクトップアプリ20種類以上 | ○ | ○ |
| Photoshop | ○ | ○ |
| Illustrator | ○ | ○ |
| InDesign | ○ | ○ |
| Premiere | ○ | ○ |
| Acrobat | ○ | ○ |
| クラウドストレージ | 100GB | 100GB |
| 生成クレジット | 25/月 | 4,000/月 |
| 標準生成AI機能 | クレジット内で利用 | 無制限 |
| プレミアム生成AI機能 | クレジット内で利用 | 4,000クレジット内で利用 |
| Web・モバイル版 | 一部制限あり | フルアクセス |
通常のデスクトップ制作だけを見ると、両プランの差はそれほど大きくありません。
差が広がるのは、生成AIやWeb・モバイル版を含めてCreative Cloudを利用するときです。
StandardでもPhotoshopやIllustratorは使える
プラン名から「Standardでは利用できるAdobeアプリが少なくなるのでは」と思うかもしれませんが、Standardにも20種類以上のデスクトップアプリが含まれています。
PhotoshopやIllustratorだけではなく、InDesign、Premiere、Acrobatなども対象です。
そのため、たとえばグラフィックデザイナーがデスクトップ版のPhotoshop・Illustrator・InDesignを中心に仕事をしている場合、Standardでも必要なアプリが揃うケースがあります。
アプリの数ではなく、AI機能やWeb・モバイル環境をどこまで利用するかで選ぶのがポイントです。
生成AIを使うならProとの差が大きい
StandardとProを選ぶうえで、特に差が大きいのが生成AIです。
Standardでは毎月25の生成クレジットが付与されます。
Proでは毎月4,000の生成クレジットが付与されるほか、Photoshopの生成塗りつぶしなどの標準生成機能を無制限で利用できます。
ProではAdobe Firefly上からAdobe以外の生成AIモデルを利用する選択肢も提供されています。
Photoshopの生成AIを頻繁に利用したり、Fireflyで画像・動画・音声生成を行ったりする場合は、Proのメリットが大きくなります。
一方、生成AIをほとんど使わず、PhotoshopやIllustratorを従来の制作ツールとして利用しているのであれば、Standardでも十分かを確認する価値があります。
Web・モバイル版にも違いがある
もう一つ確認しておきたいのが、Web・モバイル版Adobeアプリです。
Proでは対象となるモバイル版・Web版のCreative Cloudアプリをフル機能で利用できます。
StandardではAdobe Express、Adobe Fresco、Adobe Podcast、Acrobatなど一部サービスをフル利用できますが、それ以外のWeb・モバイル版アプリでは基本機能のみ利用できるものがあります。
iPad版PhotoshopやWeb版Adobeアプリなどを制作環境として使っている場合は、Standardへ変更する前に普段利用している機能が対象か確認しておきましょう。
Standardが向いているクリエイター
Creative Cloud Standardは、デスクトップ版Adobeアプリを中心に制作する人と相性のよいプランです。
たとえば、
- PhotoshopやIllustratorを仕事で使っている
- InDesignなど複数のAdobeアプリが必要
- 主な制作環境はPC
- Adobeの生成AIはあまり使わない
- Fireflyで動画・音声を大量生成しない
- Creative Cloudの料金を抑えたい
といった場合は、Standardを検討しやすいでしょう。
単体プランを複数契約するより、Standardで必要なAdobeアプリをまとめて利用したほうが適しているケースもあります。
Proが向いているクリエイター
Creative Cloud Proは、Adobeアプリだけでなく生成AIまで制作フローへ組み込みたい人向けです。
たとえば、
- Photoshopの生成塗りつぶしを頻繁に使う
- Fireflyで画像や動画を生成する
- Adobeのプレミアム生成AI機能を利用する
- Web・モバイル版Adobeアプリも活用する
- PC・タブレット・Webをまたいで制作する
といった場合は、Proの機能を活かしやすくなります。
Standardとの差額だけを見るのではなく、自分が実際に使う機能を基準に判断するほうがよいでしょう。
旧Creative Cloudコンプリートプラン利用者は確認を
以前「Creative Cloud コンプリートプラン」を契約していた場合、現在はCreative Cloud Proという名称へ変更されています。
Adobeによると、日本を含む対象地域では2025年8月1日以降、次回の月次または年次更新日に新しい価格が適用される形で変更されました。
一方、生成AI機能を抑えたCreative Cloud Standardも選択できます。
既存ユーザーもAdobeアカウントからStandardへの切り替えが可能です。
長年Creative Cloudを契約していて現在のプランを確認していない場合は、一度Adobeアカウントの「プランを管理」から契約内容と料金を確認しておくとよいでしょう。
StandardとProは「AIをどれだけ使うか」で選びやすい
Creative Cloud StandardとProでは、どちらも20種類以上の主要なデスクトップアプリを利用できます。
そのため、選ぶときにまず確認したいのは「Photoshopが使えるか」ではありません。
大きな判断材料になるのは、生成AIとWeb・モバイル版Adobeアプリをどこまで利用するかです。
デスクトップ版Adobeアプリを中心に制作するならStandard、生成AIを積極的に使うならProという基準から考えると比較しやすくなります。
Adobeの料金やキャンペーンは変更されることがあるため、契約・プラン変更の前にはAdobeアカウントまたは公式の料金ページで最新価格を確認してください。
出典:Adobe「Creative Cloud 個人向けプラン(学生・教職員版プランを含む)への変更」