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Xの収益化が「Original Content Rewards」に全面移行|オリジナル投稿重視、9月8日から申請開始

Xのクリエイター収益化制度が、大きく変わりました。

Xは2026年9月8日から、新しい収益化制度「Original Content Rewards Program」への移行を開始しました。

最大の変更点は、名前の通り「オリジナルコンテンツ」が収益化の中心に置かれたことです。

自分で描いたイラストや漫画、撮影した写真や動画、自分で書いた文章などは対象になり得る一方、他人の投稿の転載、ほとんど手を加えていない再投稿、コンテンツを並べただけのまとめ投稿などは収益対象になりません。

Xを作品発表の場所として使っているクリエイターには、旧制度より関係の深い収益化制度になりそうです。

Xの従来の収益化制度は9月7日で終了

これまでXでは「Creator Revenue Sharing」という収益還元制度が提供されていました。

Xは8月7日の時点で新規受付を終了し、既存参加者についても9月7日までで旧制度による収益計算を終了しました。

旧制度参加者には8月14日、8月28日の通常支払いに加え、9月7日までの収益について9月11日前後に最終支払いが予定されています。

9月8日以降は、新しい「Original Content Rewards Program」へ移ります。

ただし、旧制度の参加者が自動的に新制度へ移行するわけではありません。

Xは9月8日から既存参加者に対して申請機能を順次開放すると説明しており、「Creator Studio」内の「Original Content Rewards」から自分の申請状況を確認できます。

新制度は「オリジナル投稿」で収益が決まる

Original Content Rewardsでは、対象となるオリジナルコンテンツが獲得した「Qualified Impressions(適格インプレッション)」をもとに収益が算出されます。

単純にすべての表示回数が収益対象になるわけではありません。

Xが適格インプレッションとして扱うのは、Premiumユーザーがホームタイムライン上で投稿を表示した場合で、投稿の少なくとも50%が画面上に表示されている必要があります。

同じアカウントが同じ投稿を繰り返し表示した分や、広告による表示、不正・人工的に作られたインプレッションなどは除外されます。

インプレッションは、投稿がユーザーの画面へ表示された回数を指します。今回の制度では、そのすべてではなくXが条件を満たしたと判断した「適格インプレッション」が収益計算に使われます。

Xとしては、単なる数字の水増しではなく、Premiumユーザーがホームタイムライン上で接触したオリジナル投稿へ報酬を出す設計に変えたわけです。

つまり転載botインプレゾンビが駆除されるわけです

イラストや漫画も「オリジナルコンテンツ」に含まれる

Xはオリジナルコンテンツについて、特定の形式には限定していません。

投稿、Article(長文記事)、動画、画像など、本人が書いた・撮影した・デザインした・制作したコンテンツで、自分自身の視点、専門性、創造性が反映されているものを対象としています。

そのため、

  • 自分で描いたイラスト
  • 自作漫画
  • 制作したデザイン
  • 自分で撮影した写真
  • 自分で制作した映像
  • 自分の経験をもとに書いた文章
  • 制作過程やメイキング
  • 独自の解説や考察

などは、条件を満たせば収益対象になり得ます。

イラストレーターや漫画家の場合、作品投稿そのものが収益化の対象候補になる点はわかりやすいでしょう。

他人の作品を転載した投稿は対象外

反対に、Xは収益対象にならないコンテンツもかなり具体的に示しています。

完全な転載だけではありません。

他人の文章、画像、動画をコピーしたものに加え、少し文字を変えただけ、フィルターを加えただけ、動画速度を変更しただけ、テキストを載せただけといった「最小限の変更」もオリジナルとは認めない方針です。

また、複数のクリエイターによる作品を集めただけで、十分な独自の視点や構成を加えていない「まとめコンテンツ」も対象外です。

他プラットフォームからコンテンツを持ってきて投稿するケースについても、投稿者自身が作者でない場合は対象になりません。

いわゆる転載アカウントや切り抜きを大量投稿するだけのアカウントより、作品を作った本人へ報酬を寄せる方向へ制度設計を変えたことがわかります。

自分の作品を別SNSから再投稿するのは?

ここはクリエイターには重要です。

Xが対象外としている「Cross-platform reposts」は、別プラットフォームから取得したコンテンツを作者以外の人がXへ再投稿した場合です。

つまり、自分で制作したイラストをInstagramやpixivにも投稿し、その作者本人がXにも投稿することまで一律に禁止しているわけではありません。

公式ルールでも、他プラットフォームからダウンロードして再投稿したコンテンツについて「unless you are the author of that content(そのコンテンツの作者本人である場合を除く)」と明記されています。

作品を複数SNSへ投稿しているイラストレーターや漫画家には安心材料です

ただし、自分が著作権者であっても、Xのコンテンツポリシーや収益化基準を満たしている必要はあります。

「引用して意見を書く」はオリジナルになり得る

他人の情報を扱ったらすべて対象外、というわけでもありません。

Xは、ニュースへの反応、分析、解説などについて、本人ならではの視点を十分に付け加えている場合はオリジナルな表現として扱うとしています。

たとえば

  • ニュース記事のリンクを貼り、自分の専門知識を使って分析する投稿
  • 新しいデザインツールについて、自分が使った感想を書く投稿
  • 制作事例を引用しながら、自分なりのデザイン分析を書く投稿

こうしたコンテンツは、単純な転載とは別です。

重要なのは「素材がどこから来たか」だけではなく、投稿の価値の中心が誰の創作や視点にあるか、という考え方です。

新制度へ申請する条件

Original Content Rewards Programへ参加するには、申請時点で複数の条件を満たしている必要があります。

条件内容
年齢18歳以上
居住地域対象国・地域
日本対象
アカウントPersonalまたはBusiness
PremiumPremium、Premium+、Premium Businessのいずれか
インプレッション過去90日間に認証済みユーザーからホームタイムラインで50万以上
フォロワー認証済みフォロワー500人以上
投稿オリジナルコンテンツを継続して投稿
アカウント状態収益化ポリシーなどに違反していない

日本も対象国に含まれています。

旧制度に参加していたからといって、無条件で新制度へ参加できるわけではありません。

現在の条件を満たしたうえで申請し、X側の審査を受けます。

Xによると、条件を満たして申請した後、原則3営業日以内に結果を通知するとしています。

審査に通らなかった場合は一度異議申し立てができ、それでも認められなかった場合は90日後から再申請できます。

Premium Basicからの表示も収益計算には入る

少しややこしいポイントがあります。

新制度へ参加するクリエイター側は、X Premium、Premium+、Premium Businessのいずれかへの加入が必要です。

Premium Basicだけでは申請要件を満たしません

一方で、収益計算に使われる適格インプレッションについては、Premium Basicを含むPremiumユーザーからの表示も対象です。

「自分が加入するプラン」と「投稿を見る側のプラン」で条件が異なるので、混同しないようにしたいところです。

支払いは2週間ごと、最低30ドル

新制度でも収益は定期的に支払われます。

Xは現在、2週間ごとに支払いを行い、最低支払額を30ドルとしています。

米国外のクリエイターはStripeの受取口座を接続し、Stripeを通じた本人確認を行います。

旧Revenue Sharingですでに本人確認を済ませ、有効な受取方法を登録している場合は、原則としてその手続きをやり直す必要はありません。

ただし、新制度そのものへの申請と審査は必要です。

「いいねして」「リポストして」の連発にも注意

オリジナル作品なら何をしても収益化できるわけではありません。

Xは継続的な参加条件として、エンゲージメントを要求する行為も禁止しています。

たとえば、投稿のたびに「いいねしてください」「リポストしてください」「フォローしてください」「ブックマークしてください」と繰り返しユーザーへ求める行為です。

単発で告知する行為すべてが禁止という意味ではありません

公式ルールでは「repeatedly instructing users to engage with posts」とされており、エンゲージメント獲得を繰り返し要求する運用が問題になります。

作品投稿をしているクリエイターでも、収益化を始めるなら覚えておきたいルールです。

自動投稿されたコンテンツは収益対象外

Original Content Rewardsでは、コンテンツがオリジナルであっても、自動化された方法で作成・投稿されたものは収益対象外になる場合があります。

ボットや自動化ツールを利用して人工的に「いいね」「フォロー」「表示」「コメント」「シェア」などを増やすことも禁止されています。

つまり、新制度でXが排除したいのは転載だけではありません。

  • 他人の作品を使って低コストで大量投稿するアカウント
  • 投稿を大量生成して自動運用するアカウント
  • 数字を人工的に増やすアカウント

そうした仕組みより、本人が継続して作品や意見を投稿するアカウントへ収益を寄せたい、という制度設計が見えます。

著作権ルールとは別なので注意

「Original Content Rewardsでオリジナルと認められる」ことと、「著作権上問題がない」ことは別です。

X自身も、この2つは別のルールだと明記しています。

たとえば、他人の作品について十分なコメントを加えたことでOriginal Content Rewards上のオリジナル性が認められたとしても、その画像を使う権利がなければ著作権侵害になる可能性があります。

収益化の「オリジナル判定」は、他人の作品を自由に使える許可ではありません。

引用、転載、二次利用については、これまで通り著作権やXの知的財産ポリシーを守る必要があります。

イラストレーターや漫画家には旧制度よりわかりやすい

今回の制度変更は、Xを作品発表の場所として使っているクリエイターには面白い変更です。

旧Revenue Sharingでは、投稿の内容そのものよりインプレッションやユーザーの反応へ意識が向きやすく、必ずしも「作品を作った人」が有利とは限りませんでした。

新制度は少なくともルール上、本人が制作したオリジナルコンテンツを明確に評価対象へ置いています。

  • イラスト
  • 漫画
  • 写真
  • 映像
  • 文章
  • デザイン

それぞれ形式は違っても、自分で作ったものを投稿しているクリエイターは制度の中心に入ります。

一方で、収益化の申請には認証済みフォロワー500人、過去90日で50万の対象インプレッションという条件があります。

誰でもすぐ収益化できる制度ではありません

「作品を投稿すればお金になる」と期待するより、すでにXで一定規模の読者を持っているクリエイターに、もうひとつ収益源が増えたと考える方が近いでしょう。

「バズった人」から「作った人」へ寄せられるか

今回の変更を一言でまとめるなら、Xが「何がバズったか」だけでなく、「誰が作ったものなのか」を収益化条件へ強く入れてきたということです。

もちろん、制度が始まったばかりなので、本当にオリジナル作品を投稿するクリエイターの収益が増えるかはまだわかりません。

Xも報酬額の具体的な計算式は公開していません

ただ、コピー投稿、微修正した転載、まとめ投稿を明示的に対象外にしたことは大きな変化です。

イラストレーターや漫画家にとっては、「転載した側の方がバズって収益を得る」という最悪の構図を制度上は減らす方向へ進んだとも言えます。

あとは判定精度がどこまで追いつくか。

クリエイターにとって本当に使える制度なのかは、9月8日以降の運用を見ていきたいところです。

関連リンク

X Help|Original Content Rewards Program
X公式のOriginal Content Rewardsを確認する

X Help|Creator Revenue Sharing
旧Revenue Sharingの終了案内を見る

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