SNS、作品投稿サイト、ショップ、コミッション、月額支援など、活動先が増えるほどプロフィールからの案内は複雑になります。
リンクまとめサービスを使えば1ページに整理できますが、デザイン性、作品の見せやすさ、アクセス解析など、得意分野はサービスごとに異なります。
クリエイターが使いやすい lit.link・POTOFU・Linktree の3サービスを、無料で使える範囲からポートフォリオ用途、分析機能まで比較します。
lit.link・POTOFU・Linktreeは何が違う?
3サービスとも複数のURLを1ページにまとめられますが、選ぶ基準は「リンクを何個置けるか」だけではありません。
lit.linkはページの見た目を細かく整えやすく、POTOFUは作品とリンクを一緒に見せる構成が得意です。
Linktreeはアクセス解析や外部ツールとの連携が充実しており、販売導線まで数字で追いたい人に向いています。
| 比較項目 | lit.link | POTOFU | Linktree |
|---|---|---|---|
| 無料利用 | ○ | ○ | ○ |
| 日本語での使いやすさ | ◎ | ◎ | △ |
| デザインの自由度 | ◎ | ○ | ○ |
| 作品を直接掲載 | ○ | ◎ | ○ |
| ポートフォリオ用途 | ○ | ◎ | ○ |
| アクセス解析 | あり | 無料版あり Proで強化 | あり 有料版で強化 |
| GA4連携 | ― | Pro | Pro・Premium |
| ページ内での収益機能 | 関連機能あり | OFUSE連携 | デジタル商品など |
| 有料プラン | あり | 月300円 | 月6ドル〜※ |
| 海外向け | ○ | ○ | ◎ |
この表だけを見るとLinktreeが高機能に見えますが、クリエイター全員に高度なマーケティング機能が必要なわけではありません。
イラストレーターが「X、pixiv、BOOTH、Skebを分かりやすく並べたい」だけなら、lit.linkやPOTOFUの無料プランで十分なケースも多いでしょう。
逆に、リンクごとのクリック数を細かく追い、どのSNSから商品ページへ移動したかまで分析したいなら、有料機能を使う意味が出てきます。
lit.linkはデザインを作り込みたいクリエイターに向く
lit.linkは、日本で広く使われているリンクまとめサービスです。
SNSだけでなく、YouTube、音楽、ショップなどへのリンクを一つのページへまとめられます。
背景やアイコンのプリセットも用意され、画像・動画などを使ったリンク表現にも対応しています。
基本機能は無料で利用できます
最大の特徴は、「リンク一覧」より一枚のプロフィールページに近い見せ方を作りやすいことです。
たとえば、
- 最初に大きな作品画像
- その下にオンラインショップ
- 代表作品
- コミッション受付
- SNS一覧
というように、単純なボタンの羅列ではなく、優先順位まで視覚的に付けられます。
イラストレーター、同人作家、デザイナー、VTuberなど、ページ自体の雰囲気も活動イメージへ合わせたい人には使いやすいでしょう。
lit.linkが向いている人
- 自分の世界観に合わせてページをデザインしたい
- 作品画像を使いながらリンクを見せたい
- 日本語のサービスを使いたい
- SNS、ショップ、依頼先などを一か所へまとめたい
- HTMLやCSSを触らずに作り込みたい
逆に、デザインに凝りすぎると「どこを押せばいいのか」が分かりにくくなることがあります。
クリエイター向けページでは、きれいなページを作ることより、訪問者に次の行動を選んでもらうことを優先したいところです。
作品画像を10枚並べた結果、肝心の「依頼受付」「ショップ」が画面下まで見つからないのであれば、販売導線としては改善の余地があります。
POTOFUはリンク集とポートフォリオを兼用しやすい
POTOFUは、SNSや作品投稿サイトなどの活動情報を一つにまとめ、プロフィール兼ポートフォリオを作れるサービスです。
公式も「インターネット上の活動をまとめるプロフィール&ポートフォリオサービス」と位置づけています。
2026年3月には投稿機能が強化され、外部サービスとの連携だけでなく、POTOFU上へ直接作品を投稿できるようになりました。
無料プランでは最大30投稿、POTOFU Proでは無制限です。
単純なリンク集なら、「PORTFOLIO」を押して、さらに別サイトへ移動する必要があります。
POTOFUなら、リンクまとめページそのものに代表作品を置きながら、作品、BOOTH、コミッション、SNSまで同じページで見せられます。
POTOFUが向いている人
- リンク集だけでなく代表作品も見せたい
- 本格的なポートフォリオサイトを作るほどではない
- SNSやショップへのリンクもまとめたい
- 日本語で管理したい
- 作品と活動先を一ページへ集約したい
「ポートフォリオサイトは欲しいけれど、WordPressを立てたりWebサイトを一から作ったりするほどではない」という人には特に候補になります。
POTOFUは無料版でもアクセスを少し確認できる
POTOFUにはTraffic & Click Insightsが用意されています。
無料プランでも、
- 今月のアクセス数
- 前月比
- 主な流入元トップ3
などを確認できます。
月額300円(税込)のPOTOFU Proにすると、過去12か月のアクセス推移、流入元の詳細、クリックされたリンクなどまで確認でき、GA4連携にも対応します。広告非表示、POTOFUロゴ非表示、フォント変更、限定公開、投稿数無制限などもProの対象です。初回は30日間の無料体験があります。
月300円という価格なので、「BOOTHとSkebのどちらが多く押されているのか知りたい」「XとInstagramのどちらから来ているのか見たい」といった分析を始めたいクリエイターには比較的導入しやすいでしょう。
無料ページでは下部に広告が表示される場合があります。Proでは広告を非表示にできます。
POTOFUはリンク先の登録もクリエイター向け
POTOFUのリンクリストには、標準でX、YouTube、Instagram、note、ニコニコ動画、pixiv、SoundCloud、BOOTH、GitHubなどが用意されています。
リストにないURLも追加できます
このラインナップを見ると、一般的なSNSプロフィールだけでなく、制作活動そのものをまとめる用途を強く意識したサービスだと分かります。
- イラスト・漫画ならpixivとBOOTH
- 動画ならYouTubeやニコニコ動画
- Web制作・エンジニアリングならGitHub
といった形で活動先を整理できます。
Linktreeは分析・マーケティングまで広げたい人に向く
Linktreeは海外発のリンクまとめサービスです。
無料プランでも基本リンクを無制限に追加でき、SNSプロフィールから複数の活動先へ案内する用途なら無料でも利用できます。
一方で、有料プランへ進むと機能がかなり広がります。
2026年9月時点の料金は次のとおりです。
| プラン | 年払い時 | 月払い時 |
|---|---|---|
| Free | 0ドル | 0ドル |
| Starter | 月6ドル相当 | 月8ドル |
| Pro | 月12ドル相当 | 月15ドル |
| Premium | 月30ドル相当 | 月35ドル |
無料でリンクを並べるだけなら問題ありませんが、Linktreeの強さが出てくるのはPro以上です。
Linktreeはアクセス解析を重視するなら強い
LinktreeのPro・Premiumでは、より詳細なアクセス分析に加えて、Google Analytics連携やUTMパラメータの利用ができます。
Mailchimp、Klaviyo、Kit、Google Sheetsなどとの連携にも対応しています
たとえば、
- Xプロフィール → Linktree → BOOTH
- Instagram → Linktree → ポートフォリオ
といった導線を作っている場合、どこから来た人が何を押したのか分析しやすくなります。
作品を見せるためだけではなく、リンクまとめページをマーケティングの中継地点として使う人には強いサービスです。
逆に、「SNSとショップを5個くらい並べられれば十分」という使い方なら、有料プランの機能を持て余す可能性があります。
Linktreeは商品販売などの収益機能も広がっている
現在のLinktreeは、単純なリンク集からかなり機能を広げています。
デジタル商品やオンラインコースなどを販売できる機能も用意され、Premiumではデジタル商品の販売手数料0%を掲げています。Starterでは販売手数料9%です。
とはいえ、日本のクリエイターがすでにBOOTH、FANBOX、Skebなどを使っている場合、Linktree側へ販売まで移す必要があるとは限りません。
Linktreeは販売場所そのものとして見るより、「世界中の活動先へ人を振り分けるハブ」として考えたほうが分かりやすいでしょう。
海外のファンやクライアントからアクセスされる機会が多いクリエイターなら、候補に入れやすいサービスです。
無料で使うならどれがいい?
無料プランだけで選ぶ場合でも、目的で変わります。
デザインを重視するならlit.link
背景や画像を活用し、ページそのものを作品世界へ寄せたいならlit.linkが扱いやすいでしょう。
リンクだけでなく、動画や音楽、ショップなども組み合わせられます。
基本機能は無料です。
作品も見せたいならPOTOFU
作品投稿を無料で30件まで掲載できるため、プロフィールと簡易ポートフォリオを一つにまとめたいならPOTOFUが使いやすいです。
とにかくリンクをまとめたいならLinktree
無料プランでも基本リンクを無制限で追加できます。
海外ユーザーにも馴染みがあり、活動先をシンプルに並べたいなら候補になります。
イラストレーターならどれを選ぶ?
イラストレーターの場合、リンク先として多くなりやすいのは、
- X
- pixiv
- BOOTH
- FANBOXやFantia
- Skebなどのコミッション
- ポートフォリオ
あたりです。
この場合、作品を見せること自体を重視するならPOTOFUかlit.linkが使いやすいでしょう。
POTOFUならページ内に作品を投稿できます。
lit.linkなら画像を大きく使って、作品とリンクを視覚的に組み合わせられます。
すでに自分のポートフォリオサイトがあり、リンクまとめには単純な交通整理だけを求めるならLinktreeでも十分です。
同人作家なら「今売りたいもの」を上へ置きやすいサービスを
同人作家の場合、pixiv、BOOTH、とらのあな・メロンブックスなどの委託先、イベント情報、FANBOX、SNS……など、時期によって重要なリンクが変わります。
- 新刊発売時は新刊ページ
- イベント前はお品書き
- 通販期間はBOOTHや書店委託
と並び替えたいので、更新しやすさも重要です。
どのサービスでもリンク順の調整はできますが、ページを凝りすぎると入れ替え作業が面倒になります
同人活動の告知ハブとして使うなら、「毎回きれいに作り直さなくても、新しいリンクを一番上へ出せる構成」にしておく方が実用的です。
デザイナー・Web制作者ならPOTOFUと自サイトを使い分ける
仕事につなげたいデザイナーやWeb制作者の場合、「SNSをまとめるページ」と「案件獲得用ポートフォリオ」は同じでなくても構いません。
POTOFUなら作品も掲載できるため、簡易ポートフォリオとしては使いやすいです
ただし、
- 制作事例を詳しく説明したい
- SEOから仕事を取りたい
- 独自ドメインを使いたい
- 問い合わせフォームを細かく設計したい
- 自分のブランドとしてサイトを育てたい
という段階になれば、自分のWebサイトを持ったほうが自由度は上がります。
POTOFUは現在、独自ドメインの設定には対応していません。
リンクまとめサービスは、Webサイトの完全な代替というよりSNSから各活動先へ送る中継地点として使うと整理しやすくなります。
クリエイターのリンク集に何を載せればいい?
サービスを決めたあとに、すべてのURLを登録する必要はありません。
重要なのは、「今そのページを訪れた人が次に何をしたいか」です。
たとえばイラストレーターなら、
- 現在もっとも見てほしいもの
- 作品一覧
- 商品購入
- コミッション
- 支援
- SNS
程度に整理できます。
- 新刊発売中ならBOOTHを上へ
- Skeb募集中ならSkebを上へ
- 仕事を増やしたい時期ならポートフォリオと問い合わせ先を上へ
リンク集は活動履歴の保管庫ではありません。
現在の活動を案内するページと考えたほうが、並び順を決めやすくなります。
サービス名だけではなく「何ができるか」を書く
リンク名にも少し工夫できます。
たとえば、
- 「BOOTH」だけではなく、「作品・グッズを購入する」
- 「Skeb」だけではなく、「イラストリクエスト」
- 「Portfolio」だけではなく、「制作実績・作品を見る」
と書く方法です。
訪問者がすべてのサービスを知っているとは限りません。
特に海外サービスやクリエイター向けサービスを複数利用している場合は、リンク先のサービス名より、押したあと何ができるのかを伝えたほうが迷いにくくなります。
これはリンクまとめサービスを変更するより先に改善できる部分です。
リンクは多ければ多いほど便利、ではない
20個のリンクを載せられるからといって、20個全部を同じ強さで並べる必要はありません。
たとえば、
- 3年前に更新を止めたSNS
- 現在受付停止中の依頼ページ
- 終了したイベント
- ほぼ使っていないショップ
- 同じ内容へ飛ぶ複数リンク
が並んでいると、本当に見てほしいリンクが埋もれます。
活動先が増えてきたら、「追加する」だけではなく「外す」作業も必要です。
特に販売や依頼につなげたい場合は、ページを開いた最初の画面に何があるかを確認してください。
アクセス解析は「数字を見るため」ではなく並び替えに使う
アクセス解析が使えるサービスなら、「どのリンクが押されているか」を見るだけでもページ改善に使えます。
たとえば、
- BOOTH:300クリック
- pixiv:200クリック
- FANBOX:40クリック
- Instagram:5クリック
だったとします。
Instagramがほとんど押されておらず、現在も更新していないなら、リンクを下へ移すか外してもよいかもしれません。
反対に、FANBOXへの支援を増やしたいのにリンクがページ最下部へ置かれているなら、位置を変えて反応を見る方法があります。
リンクまとめサービスの分析機能は、PVを眺めるためではなく、訪問者が何を求めているかを知り、ページを整理するために使うと役立ちます。
結局、lit.link・POTOFU・Linktreeはどれがおすすめ?
迷った場合は、次の基準で選べます。
- lit.link
- 見た目を重視したい人向け
- 作品や画像を使いながら、自分らしいプロフィールページを作りたいクリエイターと相性がいい
- POTOFU
- 作品もページ内へ置きたい人向け
- SNSリンク集と簡易ポートフォリオを一つにまとめたいなら有力候補
- Proも月300円で、分析やGA4連携まで使える
- Linktree
- シンプルなリンク集からマーケティングまで広げたい人向け
- 海外からのアクセスが多いクリエイターや、分析・メール収集・UTMなどを使いたい人に向いている
どれを選んでも、リンクを並べるだけなら大きな差はありません。
差が出るのは、そのページをプロフィールとして見せたいのか、作品集として見せたいのか、販売導線として分析したいのかです。
リンクまとめサービスを選ぶところに時間を使いすぎる必要もありません
無料版で一度作り、実際にSNSプロフィールへ置いてみる。そのあと「作品をもっと見せたい」「クリック数を知りたい」「デザインを整えたい」と必要になった部分だけ強化するほうが無駄がありません。
最終的に重要なのはサービス名ではなく、作品を見て興味を持った人が、次に行きたい場所を迷わず見つけられることです。
