Figmaが2026年9月1日、Generative pluginsとshadersのアップデートを発表しました。
Figma agentへ「こんなツールが欲しい」と伝えて作った独自プラグインをFigma Communityへ公開できるようになったほか、動きやインタラクションを持つシェーダーの生成、コードの取得、MCPを使った外部AIとの連携などにも対応しています。
6月のConfig 2026で登場した機能が、単に「自分用のツールをAIで作れる」段階から、共有・改造・実装までつながる仕組みへ一気に広がった形です。
FigmaのGenerative pluginsとは?
Generative pluginsは、Figma agentへ自然な文章で指示することで、自分が必要とするFigma用ツールを作れる機能です。
通常、Figmaプラグインを一から開発するにはコードを書き、Plugin APIなどを扱う必要があります。
Generative pluginsでは、「選択したフレームを一定間隔で並べるツール」「指定したルールでレイアウトを生成するツール」といった欲しい機能を説明すると、Figma agentがプラグインを生成します。
Figma自身も、Config 2026で「ツールの挙動・コントロール・パラメータを説明するだけで作れる」と説明していました。
既存プラグインを探して自分の作業へ合わせるのではなく、作業に合わせてツール側を作る発想です。
作ったプラグインをFigma Communityへ公開可能に
今回のアップデートで大きいのが、Generative pluginsとshadersの公開機能です。
Figma agentで作成したプラグインやシェーダーを、Figma Communityへ公開して他のユーザーにも使ってもらえるようになりました。
OrganizationまたはEnterpriseプランでは、一般公開せず組織内だけで共有することもできます。
これまでは「自分の作業を楽にするために、その場でツールを作る」という使い方が中心でしたが、Community公開までできるとなると話は少し変わります。
コードを書けないデザイナーが、自分の作業から生まれた便利ツールをそのまま配布するケースも増えそうです。
既存のFigmaプラグイン市場にも、それなりに影響が出てきそうな変更です。
動くシェーダーもAIで作れるように
Shadersも強化されています。
今回のアップデートでは、静的なエフェクトだけでなく、動きやインタラクションを持ったshaderもFigma agentから生成できるようになりました。
たとえば時間経過によって動くエフェクトや、マウス位置に反応して変化する表現などを作れます。
シェーダーと聞くとかなり技術寄りに見えますが、Figmaでは「こういう動きにしたい」と伝えて生成できる方向へ持っていっています。
コードを書ける人だけの表現手法ではなくなってきました。
生成されたコードを確認・ダウンロードできる
AIが作ったプラグインやshaderのコードも確認できるようになりました。
コードを表示してダウンロードし、外部のAIエージェントなどへ渡して直接編集できます。
「AIが生成したけれど、中身には触れない」というブラックボックス型ではありません。
Figma上でざっくり作り、必要になったらコード側へ移って細かく調整する流れが作れます。
ノーコードとコードの境界をかなり曖昧にしようとしているのが、最近のFigmaらしいところです。
Figma MCPからプラグインやshaderを変更可能に
Figma MCP serverとの連携も強化されました。
外部のAIエージェントからGenerative pluginsやshadersを確認・変更できるほか、shaderをReactコードへ正確に実装する用途にも使えます。
デザインツールの中で作った表現を、そのまま開発工程へ持っていきやすくなるわけです。
従来のFigmaは「デザインを作り、それをエンジニアへ渡す場所」という印象が強いツールでした。
最近はFigma Make、MCP、コードレイヤーなども含めて、デザインと実装の間そのものを狭くする機能がかなり増えています。
今回のアップデートも、その延長線上にあります。
Figma agentは現在オープンベータ
Generative pluginsとshadersは、Figma agentへアクセスできるユーザーが利用できます。
Figma agentは現在オープンベータで、すべてのプランのFull seatユーザーが対象です。
Collab、Dev、View seatでも、自分のDrafts内ではagentを利用できます。
現在はベータ期間中のためFigma agentを無料で利用できますが、Figmaは「数週間以内にAI creditsを消費するようになる」と案内しています。
今後常に無料で使える機能ではない点には注意しておきたいところです。
「AIでデザインする」より「AIでデザインツールを作る」方向へ
生成AIをデザインツールへ組み込む場合、画像やUIそのものを生成する機能が目立ちやすくなります。
FigmaのGenerative pluginsは少し違います。
AIに完成品を作らせるだけではなく、自分が制作するときに使う道具までAIで作るという考え方です。
さらに今回、その道具をCommunityへ公開したり、コードを取り出したり、MCP経由で開発へ持っていったりできるようになりました。
Figma Communityにはすでに大量のプラグインがありますが、作るためのハードルがここまで下がると、今後は「プラグインを探す」のと同じくらい「その場で自分用に作る」という選択肢が普通になるかもしれません。
デザイナーと開発者の境界だけでなく、「ツールを使う人」と「ツールを作る人」の境界まで少しずつ薄くなってきています。