イラストや漫画を描くためにiPadを買うなら、多くの人はiPad Airで十分です(結論)。2026年モデルのiPad AirはM4を搭載し、Apple Pencil Proにも対応しています。
iPad Proを選ぶ大きな理由は、M5の処理性能よりも120HzのProMotionとタンデムOLEDディスプレイです。ペンを動かしたときの表示の滑らかさや画面品質を重視するなら、Proの価格差に意味が出てきます。
iPad AirとiPad Proの違いを比較
2026年9月10日時点の現行モデルは、iPad AirがM4、iPad ProがM5です。
| 比較 | iPad Air | iPad Pro |
|---|---|---|
| チップ | M4 | M5 |
| サイズ | 11 / 13インチ | 11 / 13インチ |
| ディスプレイ | Liquid Retina・IPS | Ultra Retina XDR タンデムOLED |
| リフレッシュレート | 60Hz | 最大120Hz ProMotion |
| 色域 | P3 | P3 |
| Apple Pencil Pro | ○ | ○ |
| Pencilホバー | ○ | ○ |
| 最小容量 | 128GB | 256GB |
| 最大容量 | 1TB | 2TB |
| Nano-texture | × | 1TB・2TBで選択可 |
| 接続 | USB-C | Thunderbolt / USB 4 |
| 11インチ本体価格 | 129,800円〜 | 209,800円〜 |
| 13インチ本体価格 | 169,800円〜 | 269,800円〜 |
AirもP3広色域、フルラミネーション、反射防止コーティング、Apple Pencil Pro、ホバーに対応しています。
絵を描くための基本条件はすでに揃っています
絵描きにとって最大の差は60Hzと120Hz
スペック表ではM4とM5が目立ちますが、作画時にわかりやすい違いはディスプレイです。
iPad Proは10〜120Hzの可変リフレッシュレートに対応するProMotionを搭載しています。AirはProMotion非対応です。
ペンを速く動かしたとき、キャンバスを回転したとき、ズームしたときの表示はProのほうが滑らかです。
ただし、60Hzでは絵が描けないわけではありません。
CLIP STUDIO PAINTやProcreateで一般的なイラストを制作するだけなら、Airでも十分に作業できます
120Hzの滑らかさへ約8〜10万円追加する価値を感じるかが、絵描きにとって一つの境目です。
Apple Pencil Proの機能はどちらでも使える
現行AirとProは、どちらもApple Pencil Proに対応しています。
Apple Pencil Proでは、
- 筆圧感知
- 傾き感知
- ホバー
- スクイーズ
- バレルロール
- ダブルタップ
- 触覚フィードバック
などを利用できます。
つまり、ProにしないとApple Pencil Proの描画機能が大きく削られるわけではありません。
Airでも本格的なペン入力環境を作れます
Apple Pencil Proは2026年9月10日時点で23,800円です。
11インチならAirとProで約8万円差
現在のApple Store価格では、
| 11インチ | 本体 | Pencil Pro込み |
|---|---|---|
| iPad Air 128GB | 129,800円 | 153,600円 |
| iPad Pro 256GB | 209,800円 | 233,600円 |
差は80,000円です。
Proは最小容量が256GBなので完全な同容量比較ではありません。
それでも、「クリスタやProcreateで絵を描く」という目的だけなら、Airの価格優位は大きいでしょう。
13インチでは約10万円差
| 13インチ | 本体 | Pencil Pro込み |
|---|---|---|
| iPad Air 128GB | 169,800円 | 193,600円 |
| iPad Pro 256GB | 269,800円 | 293,600円 |
約30万円になるProは、趣味で絵を描けるタブレットというより、制作環境そのものへの投資として考えたい価格帯です。
カラーイラストでもAirのP3広色域は使える
iPad Airは安価だからsRGB専用、という製品ではありません。
現行AirもP3広色域、True Tone、フルラミネーション、反射防止コーティングに対応しています。11インチは500ニト、13インチは600ニトです。
Webイラスト、同人誌表紙、漫画、SNS用作品などでは十分に強いディスプレイです
ProではそこからタンデムOLEDとなり、SDR最大1,000ニト、非常に高いコントラスト、HDR表示へ進みます。
カラー表示を仕事で重視する人ほどProの価値が高まります。
漫画制作ならM4 Airでも性能不足になりにくい
CLIP STUDIO PAINTで、
- B5漫画原稿
- 複数ページ作品
- トーン
- ベクター線画
- 3D素材
- 同人誌入稿
を行う場合でも、M4 Airは十分に高性能な部類です。
長編漫画だから自動的にProが必要になるわけではありません。
漫画家の場合はCPU性能以上に、11インチか13インチかのほうが作業効率へ影響する可能性があります。
キャンバスの横にレイヤーや素材、ページ管理を並べるためです
Procreateも両方で使える
Procreateを使いたい場合も、Air・Proのどちらでも利用できます。
ProcreateだからiPad Pro必須、ということはありません。
一枚絵中心ならM4 Airでも処理性能には余裕があります。
Proを選ぶ意味は、Procreateが動くかどうかより、120Hz OLED上で描けることにあります。
Nano-textureガラスが欲しいならPro
iPad Proの1TB・2TBモデルではNano-textureディスプレイガラスを選択できます。
明るい環境で映り込みを抑えたい人には選択肢になります。Airにはありません。
ただしNano-textureを選ぶには1TB以上の高額モデルが必要です。
単純に「紙っぽく描きたい」という理由なら、標準モデル+着脱式フィルムなども含めて比較したほうが予算を抑えられます。
イラストレーターならAirで十分な人が多い
iPadを、ラフ、線画、カラーイラスト、外出時の制作に使うならAirを基準にしてよいでしょう。
Proを選びたいのは、
- 120Hzを一度使うと60Hzへ戻りたくない
- OLED表示を重視する
- HDRや動画も扱う
- 最大2TB必要
- Thunderboltを使う
- 制作機として妥協したくない
人です。
漫画家なら「ProかAir」より「11か13」を先に考えたい
漫画では画面上に表示するパレットが多いため、13インチの恩恵が大きくなります。
予算が25万円前後なら、11インチiPad Proと13インチiPad Airで迷う人もいるでしょう。
漫画制作だけを見るなら、Creator Deskでは13インチAirを強く検討します。
120Hzよりも物理的な作画領域が広いほうが、ページ制作では効くケースがあるためです。
一方、一枚絵でペン追従や表示品質を最優先するなら11インチProにも魅力があります。
結論:絵を描くためだけならAirから考えていい
2026年のiPad AirはM4になり、Apple Pencil Pro・P3広色域・フルラミネーション・ホバーまで対応しています。
以前よりも「Proでなければ本格制作できない」という差は小さくなっています。
- コストと性能のバランスならiPad Air
- 120Hz OLEDと最高クラスの表示環境を買うならiPad Pro
漫画なら13インチAirも強い選択肢です。
価格差で迷っている時点では、まずAirを基準にして「Proにしかない機能へいくら払えるか」を考えるほうが選びやすいでしょう。