規約・ルール

Canvaで作ったデザインの著作権は誰のもの?Canvaが所有権について公式見解

Canvaで作ったデザインは、誰のものなのか。
オンライン制作ツールでは、アップロードした画像や作成データがサービス側にどこまで利用されるのか分かりにくいことがあります。

コンテンツの所有権を巡る懸念に対し、Canvaは「Canvaで作成されたコンテンツの所有権はユーザーにある」との方針を公式ニュースルームで改めて表明しました。

ただし、Canva内の素材を使った場合やAIで生成したものまで、すべての権利を自由に独占できるという意味ではありません。
Canvaを仕事や販売物の制作に使っているなら、この違いは押さえておきたいところです。

Canvaが示したコンテンツ所有権の3原則

Canvaが今回示した方針は、大きく3つです。

Canvaの方針内容
作ったものはユーザーが所有Canvaはユーザーコンテンツの所有権を取得・主張しない
規約を分かりやすくするコンテンツの扱いを利用規約内で明確化
利用方法をユーザーが選べるPreference CentreからCanvaによる利用設定を変更可能

Canvaは「Canvaでデザインしたものはすべてユーザー自身のもの」と説明しており、ユーザーが作成したデザインをCanva側が自社の所有物として扱うことはないとしています。

現在の利用規約でも、ユーザーがアップロードしたコンテンツについてCanvaが所有権を取得することはないと明記されています。

Canvaへアップロードした画像もCanvaのものにはならない

自分で撮影した写真、制作したイラスト、ロゴなどをCanvaへアップロードしても、その所有権がCanvaへ移るわけではありません。

Canvaはサービス上でファイルを保存し、編集や共有などの機能を提供するために一定の利用権限を必要としますが、それと著作権そのものを譲渡することは別です。

クラウドサービスの規約では、ユーザーコンテンツについてサービス側へ広いライセンスを付与する文章が出てくるため、「アップロードするとサービス会社のものになる」と誤解されることがあります。

Canvaについては少なくとも現在の規約上、所有権まで取得するという内容ではありません。

Canva素材を使った場合は話が違う

「Canvaで作ったデザインは自分のもの」という説明は、Canvaライブラリに含まれる写真、イラスト、動画、フォントなどの権利まで自分へ移るという意味ではありません。

Canvaの知的財産(IP)ポリシーでも、デザインに第三者のライセンス素材(Licensed Content)を使用した場合、その素材自体の権利は元の権利者に帰属すると説明されています。

たとえば

自分でレイアウトして作ったSNS画像全体は自分のデザインでも、中に使ったCanva提供の写真そのものを「自分が著作権者です」と主張することはできません。

具体的な利用可能範囲は、Canvaのコンテンツライセンス利用規約に準拠します

これは一般的なストックフォトサービスと同じ考え方です

素材の所有権を買っているのではなく、決められた条件で利用できるライセンスを受けています。

Canva AIで作ったものは?

Canva AIについても、Canvaは自社が著作権を主張しない方針です。

Canva AIの公式説明では、法律で認められる範囲において、ユーザーがInputとOutputの権利を保持するとされています。Canva自身は、生成されたOutputについて著作権を主張しません。

ただし、ここでも注意点があります。

AI生成物そのものに著作権が成立するかどうかは別問題です。

Canvaも、AI生成コンテンツの著作権について法律上まだ明確ではないと説明しています。

Canvaが権利を主張しないからといって、自動的にユーザーへ独占的な著作権が発生するわけではありません

さらにAI出力が既存の作品、商標、ロゴ、写真などに似ていた場合、商用利用に問題がないことまでCanvaが保証しているわけでもありません。

Canva自身も、AI生成物を商用利用する場合はユーザー側で適切に確認する必要があると案内しています。

Canvaはユーザー作品をAI学習に使う?

現在のCanva利用規約では、ユーザーコンテンツや一般的な利用データをAI機能の改善へ利用するかどうかは、Privacy Settingsによって管理できるとされています。

Canvaは今回の公式説明でも、環境設定からデザインの利用方法をユーザー自身が設定でき、あとから変更できるとしています

Canva for Educationのユーザーコンテンツについては、AI学習へ利用しないことも利用規約で明記されています。

Canvaを使っているだけで、自動的にすべての作品についてCanvaへ著作権を渡してAI学習を許可している、という仕組みではありません。

ただし、AI改善への利用設定は一度確認しておいてもよさそうです。

Teamで作ったデザインには別の注意点も

個人アカウントとCanva Teamsでは、もうひとつ違いがあります。

Canvaの現在の利用規約では、チームアカウント内のデザインや素材については、オーナー(Team Owner)や管理者(Administrator)がアクセス管理・削除・所有権の再割り当てを行える場合があります。

つまり、仕事用Teamで作ったデザインを「自分個人のCanvaアカウントだから自由に持ち出せる」と考えるのは危険です。

会社やクライアントのTeamへ参加して制作している場合は、Canvaの規約だけでなく、その組織との契約や社内ルールも確認する必要があります。

個人制作とTeam制作は分けて考えた方が安全です。

「Canvaで作れば全部自分の著作物」ではない

今回Canvaが打ち出した「作ったものはあなたのもの」という言葉はかなり分かりやすいものです。

ただ、実際の制作ではもう少し細かく考える必要があります。

制作内容権利の考え方
自分で作ったオリジナル素材原則として自分に権利
自分でアップロードした写真・イラストCanvaへ所有権が移るわけではない
Canva提供素材素材自体は自分の所有物ではない
Canva素材を含むデザイン利用は素材ライセンスの条件に従う
Canva AIの生成物Canvaは著作権を主張しないが、法的な著作権成立は別問題
Team内で作ったものTeam管理者の権限にも注意

この区別ができていれば、「Canvaを使ったら著作権を取られる」という心配も、「Canvaで作ったから何にでも自由に使える」という誤解も避けやすくなります。

オンライン制作ツールでは「所有権」と「利用許諾」を分けて見る

Canvaに限らず、クラウド型の制作ツールを使うときに分かりにくいのが、所有権とサービスへの利用許諾の違いです。

サービス側が画像を保存したり、共同編集で他のユーザーへ表示したりするためには、技術的にユーザーコンテンツを扱う権限が必要です

その文章だけを見ると広い権利を渡しているようにも見えますが、それが必ずしも作品の所有権を譲渡することを意味するわけではありません。

一方で、ストック素材のライセンス、AI学習への利用設定、Team管理者の権限などは別々に確認する必要があります。

Canvaが今回「誰が作ったものを所有するのか」を改めて説明したのは、生成AIの普及でこの境界が以前より気にされるようになったことも大きそうです。

制作ツールを選ぶとき、機能や料金だけでなく、そこで作ったものがどう扱われるのかまで比較する時代になってきています。

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