Xが、米国のクリエイターに対する収益の支払い方法を変更しています。
現在のX公式ヘルプでは、米国ユーザーが「Original Content Rewards」やクリエイター向けサブスクリプションで得た収益は、X独自の金融サービス「X Money」を通じて支払われると案内されています。米国外のクリエイターは、引き続きStripeを利用します。
日本のクリエイターがすぐに支払先を変更する必要はありません。一方、Xがクリエイター収益の獲得から受け取りまでを自社サービスの中へ取り込み始めたことは、今後の収益化制度を見るうえで気になる動きです。
米国ではX Moneyで収益を受け取る仕組みに
X公式ヘルプでは、Original Content Rewardsの収益受取について、居住地域によって方法を分けています。
| 米国ユーザー | X Moneyのアカウントを有効にし、そこから収益を受け取る |
| 米国外ユーザー | Stripeの支払いアカウントを接続し、Stripeを通じた本人確認を行う |
クリエイター向けサブスクリプションについても、米国ユーザーの支払い先としてX Moneyが指定されています。
これまで外部の決済事業者を経由していた部分までXが自社サービスへ取り込む形です。
日本のクリエイターは今のところStripeのまま
今回の変更で特に注意したいのは、X Moneyへの移行は現時点で米国ユーザー向けだという点です。
X公式のOriginal Content Rewards案内では、米国外のユーザーについてStripeを接続するよう明記されています。
そのため、日本でXの収益化機能を利用している場合、「X Moneyへ切り替えなければ収益を受け取れなくなる」という変更ではありません。
日本語版ヘルプには旧制度や古い支払い情報が残っているページもあり、英語版の最新情報と内容が一致しない部分があります。収益化制度が切り替わる時期だけに、設定を確認するときは更新日の新しい案内も合わせて見た方が安全です。
Xの収益化制度自体も9月に切り替わる
支払い方法だけでなく、Xのクリエイター収益化制度そのものも大きく変わります。
従来の「Creator Revenue Sharing」は2026年8月7日で新規受付を終了しました。既存参加者は9月7日まで収益を獲得でき、9月8日から新制度「Original Content Rewards Program」への申請受付が順次始まります。
新制度では、単純にインプレッションを集めることよりも、オリジナルで質の高いコンテンツを投稿することが明確に打ち出されています。
対象になるのは文章だけではありません。ポスト、長文記事、動画、画像など、クリエイター自身の視点や専門性、創造性が反映されたコンテンツが対象です。
大量投稿や返信で数字だけを稼ぐ方向から、自分で作ったコンテンツそのものを評価する方向へ寄せようとしていることが分かります。
X Premiumへの加入も引き続き必要
Original Content Rewardsへ参加するには、X PremiumまたはPremium+など対象となる有料プランへの加入が必要です。
X Premiumの公式案内でも、Original Content RewardsとCreator SubscriptionsはPremium以上で利用できる機能として掲載されています。
つまり、今回の変更は「X Moneyという新しい支払い方法が増えた」だけではありません。
収益を生むコンテンツの評価方法を変更し、支払い部分もX Moneyへ取り込む。Xがクリエイター向けの収益化基盤をまとめて組み直している途中と見る方が分かりやすそうです。
X Moneyはクリエイター収益の受取口にもなった
X Moneyは当初から、Xを単なるSNSではなく決済や送金まで扱うサービスへ広げる構想の中で開発されてきました。
そこへクリエイター収益がつながったことで、「投稿する→収益を得る→受け取る」という一連の流れをX内部で完結させる形が見えてきています。
現状では米国中心の変更なので、日本のクリエイターに直接影響する範囲は限定的です。
それでもXの収益化制度はここ数年で何度も条件や計算方法が変わっています。Original Content Rewardsへの移行後、日本を含む米国外の支払い方法にも変更が広がるかは確認しておきたいところです。