完成原稿を新しく描かずに応募できる、漫画家向けのオーディションが始まりました。デジタルコミック出版社のCLLENNは2026年10月5日、「第2回 異世界漫画家オーディション」の募集を開始しました。
今回のオーディションでは、完成した漫画作品ではなく、漫画家本人の能力や制作経験を審査します。商業連載の経験がなくても応募でき、過去に制作した同人誌やWeb公開済みの漫画なども、実力を示す資料として使用できます。
受賞者には商業連載が確約され、契約金(連載準備金)30万円が支払われます。応募締切は2026年11月6日(金)23時59分です。
完成原稿不要の「異世界漫画家オーディション」が第2回募集を開始
今回のオーディションを開催するのは、DMMグループのデジタルコミック出版社「CLLENN(シレン)」です。
CLLENNは2023年に複数のコミック関連企業が事業統合して誕生した出版社で、電子コミックの制作・出版を手がけています。
今回の募集は、少年・異世界レーベル「コミックREBEL」と、女性向けレーベル「コイパレ」の合同企画です。
両レーベルが手がける異世界漫画を、一緒に制作する漫画家を募集しています。
2026年4月に第1回が開催され、応募が多数寄せられたことを受けて、今回の第2回が実施されることになりました。
第2回 異世界漫画家オーディションの募集概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 公募名 | 第2回 異世界漫画家オーディション |
| 主催 | CLLENN |
| 参加レーベル | コミックREBEL/コイパレ |
| 募集ジャンル | 異世界漫画 |
| 応募資格 | 年齢・経験不問 |
| 新規の完成原稿 | 不要 |
| 応募期間 | 2026年10月5日〜11月6日 |
| 一次審査 | 11月9日〜20日 |
| 二次審査 | 11月24日〜12月4日 |
| 結果発表 | 12月下旬予定 |
| 受賞特典 | 連載確約+契約金30万円 |
応募は専用フォームから受け付けています。

漫画を新しく描く必要はない。審査対象は「漫画家本人」
今回のオーディションで特徴的なのは、応募用の漫画作品を新しく制作する必要がないことです。
一般的な漫画賞では、募集テーマやページ数などの規定に合わせて漫画を制作し、完成原稿を提出します。
一方、今回のオーディションでは、応募者自身の制作能力や経験をもとに審査が行われます。
応募フォームでは、これまでの実績や自分の実力がわかる情報を記入し、創作に関する質問に回答します。
つまり、作品そのものを選んで表彰する漫画賞ではなく、これから一緒に漫画を制作する人を探すための募集です。
同人誌やWeb公開済みの漫画も応募に使える
公式の募集要項では、実力を示す資料として、次のような作品が認められています。
- 商業媒体への掲載・連載歴がある作品
- WebサイトやSNSなどで公開済みの作品
- オリジナルの未発表作品
- 個人出版した漫画や同人誌
- ほかの漫画賞に応募中、または応募予定の作品
過去に制作した作品を利用できるため、応募のためだけに新しい漫画を完成させる必要はありません。
同人誌を制作している人や、SNSで漫画を公開している人も、これまでの活動をもとに応募を検討できます。
ただし、「応募作品不要」というのは、制作能力を示す必要がないという意味ではありません。
審査では漫画家としての実力が評価されるため、自分がどのような作品を制作できるのか、応募フォームで伝える必要があります。
受賞者には連載確約と契約金30万円
今回のオーディションでは、受賞者に商業連載の機会が用意されています。
受賞特典は、参加する2つのレーベルそれぞれに設けられています。
| 賞 | 受賞特典 |
|---|---|
| コミックREBEL賞 | 連載確約+契約金30万円 |
| コイパレ賞 | 連載確約+契約金30万円 |
どちらも、連載の確約に加えて、契約金として30万円が支払われます。
30万円は賞金ではなく「連載準備金」
ここで注意したいのが、30万円の位置づけです。
今回用意されているのは、一般的な漫画賞の賞金ではなく、連載に向けた契約金です。
公式発表では「契約金(連載準備金)」と表記されています。
受賞後に契約書を締結し、その後、源泉徴収税を差し引いた金額が支払われます。
そのため、受賞した時点で30万円が無条件に贈られる賞金とは扱いが異なります。
また、連載開始後の原稿料や印税、契約金の返還条件など、具体的な契約内容については今回の発表では案内されていません。
受賞後に契約する際には、報酬の支払条件や連載に関する取り決めを確認する必要があります。
オリジナル漫画だけでなく、作画担当・ネーム担当も募集
今回のオーディションでは、制作スタイルを相談できることも特徴です。
異世界漫画の制作といっても、すべての応募者が原作から作画まで一人で担当する必要はありません。
公式発表では、以下の制作形式が想定されています。
| 制作形式 | 主な担当内容 |
|---|---|
| オリジナル漫画 | 自分で物語やキャラクターを考えて漫画を制作 |
| コミカライズ | 小説などの原作を漫画化 |
| 作画担当 | キャラクターや背景などの作画を担当 |
| ネーム担当 | 漫画のコマ割りや演出、セリフの配置などを担当 |
ネームとは、漫画のコマ割りや人物の配置、セリフなどを大まかに描いた設計図のことです。完成原稿を制作する前に、物語の流れや演出を確認するために使用します。
今回の募集では、こうした役割を分担して制作することも想定されています。
ストーリー制作が苦手でも応募できる?
たとえば、人物の作画は得意でも、長編漫画のストーリーを考えることに苦手意識がある人もいるでしょう。
反対に、ストーリーやコマ割りを考えるのは得意でも、完成原稿の作画には時間がかかるという人もいます。
今回のオーディションでは、応募者の希望に応じて制作形式を相談できるため、得意分野を生かした参加方法も考えられます。
ただし、希望する制作形式が必ず採用されると保証されているわけではありません。
応募時に希望を伝えたうえで、審査や担当編集との面談を通じて制作方法を検討することになります。

「コミックREBEL」と「コイパレ」の2レーベルが合同開催
今回のオーディションには、CLLENNが展開する2つのコミックレーベルが参加しています。
コミックREBEL
「コミックREBEL」は、少年向け・異世界ジャンルを中心とした作品を展開するレーベルです。
ファンタジー作品を主な対象としており、今回のオーディションでも異世界漫画の制作に参加する漫画家を募集しています。
コイパレ
「コイパレ」は、女性向けの漫画作品を展開するレーベルです。
オフィスラブやファンタジーなど、恋愛を中心とした作品を扱っています。
今回のオーディションでは、両レーベルが合同で漫画家を募集します。
少年向けの異世界漫画だけでなく、女性向けの異世界ファンタジーに関心がある人も応募を検討できるでしょう。
応募資格は年齢・経験不問。商業デビュー前でも参加できる
今回の募集では、応募者の年齢や商業連載経験による制限は設けられていません。
すでに商業作品を制作している漫画家だけでなく、これから商業デビューを目指す人も応募できます。
また、公式発表では、異世界漫画を描いた経験がない人からの応募も歓迎しています。
異世界漫画を描いたことがなくても大丈夫?
これまで現代を舞台にした漫画や日常系の作品を制作していた人でも、異世界漫画への挑戦を希望するのであれば応募対象になります。
審査では、これまでに制作した作品や制作経験などをもとに、漫画家としての能力が評価されます。
ただし、今回の募集は異世界漫画を制作する人を探すためのものです。
異世界ジャンルへの関心や、どのような作品を制作したいのかについては、応募前に考えておきたいところです。
一次審査は書類選考、二次審査では編集者と面談
応募締切後は、コミックREBEL編集部とコイパレ編集部による審査が行われます。
審査スケジュール
| 日程 | 内容 |
|---|---|
| 2026年10月5日 | 応募受付開始 |
| 2026年11月6日23:59 | 応募締切 |
| 2026年11月9日〜20日 | 一次審査 |
| 2026年11月24日〜12月4日 | 二次審査 |
| 2026年12月下旬 | 結果発表予定 |
一次審査を通過した応募者には、オーディション事務局からメールで連絡があります。
二次審査では、担当編集者とのオンライン面談、または電話による面談が予定されています。
二次審査では制作スタイルの相談も
二次審査では、応募者の希望する制作形式についても相談できると案内されています。
たとえば、オリジナル漫画の制作を希望するのか、原作付き作品のコミカライズを希望するのかによって、担当する仕事は変わります。
作画やネームなど、特定の工程を担当したい場合も、自分の希望を伝える機会があります。
応募時には、自分が得意とする作業や、今後挑戦したい制作形式を整理しておくとよいでしょう。
応募方法は専用フォームから。11月6日締切
応募は、CLLENNが公開している専用フォームから行います。
公式発表によると、フォームには実力がわかる情報と、創作に関する質問への回答を入力します。
新しい漫画を完成させて提出する必要はありません。
応募前に確認したいこと
今回の募集では、過去の作品や活動実績を利用できるため、これまでの制作経験を整理しておくとよさそうです。
特に、作画担当やネーム担当として参加したい人は、自分の得意分野が伝わる作品を選ぶことが重要になります。
また、商業連載を希望する場合は、制作に充てられる時間や、希望する仕事の進め方についても考えておきたいところです。
なお、応募時に記載する内容や提出する作品は、応募者本人が創作したものである必要があります。
未成年者が応募する場合は、保護者の同意が必要です。
応募締切は2026年11月6日(金)23時59分となっています。
同人活動から商業連載を目指す人にも
漫画家として商業デビューを目指す方法には、出版社への持ち込みや漫画賞への応募、Webでの作品公開などがあります。
今回の「異世界漫画家オーディション」は、そうした方法とは少し違った募集です。
新しい完成原稿を用意する必要がなく、これまでに制作した作品や経験をもとに応募できるため、すでに同人活動を続けている人にとっても参加しやすい形式だと思います。
個人的に気になるのは、作画担当やネーム担当としての参加も想定されていることです。
漫画を描く能力があっても、長編の物語を一人で考えるのが苦手だったり、逆にネームは得意でも作画に時間がかかったりする人はいます。
今回のように制作形式を相談できる募集なら、自分の得意分野を生かして商業制作に関わる道も考えられます。
また、受賞者に連載が確約され、準備金が用意されている点も気になります。
ただし、30万円は契約金であり、連載開始後の報酬条件まで保証するものではありません。受賞後には契約内容を十分に確認する必要があります。
第2回 異世界漫画家オーディションは、2026年11月6日(金)23時59分まで応募を受け付けています。
関連リンク
CLLENN|第2回 異世界漫画家オーディション公式募集ページ
第2回 異世界漫画家オーディション応募フォーム
CLLENN|第2回 異世界漫画家オーディション開催の公式発表(2026年10月5日)
CLLENN|「作品不要」の漫画賞に込めた想い─編集部インタビュー