Night Market in はんあま中央公園

同人・ZINE イベント情報

阪神尼崎駅前がZINEマーケットに。「Night Market in はんあま中央公園」10月4日開催

ZINEや自主制作物を探しに行くイベントというと、展示施設やギャラリー、即売会場を思い浮かべます。

10月4日に兵庫県尼崎市で開催される「Night Market in はんあま中央公園」は、そこから少し外れます。会場になるのは阪神尼崎駅の目の前にある中央公園。ZINEだけでなく、アート、ハンドメイド作品、古書、フード、ワークショップ、パフォーマンスが駅前の広場に集まります。

主催する「まちのZINEフェス」にとって初めての屋外開催です。

ZINEを好きな人だけが集まる場所ではなく、駅を利用する人や公園を通る人まで含めた場所へ自主制作を持ち出す。今回のイベントで面白いのは、出展作品の内容だけではなく「どこで売るか」まで企画に組み込まれているところです。

10月4日、阪神尼崎駅前で初の屋外ZINEフェス

「Night Market in はんあま中央公園」は2026年10月4日(日)、15時から20時まで開催されます。

会場は阪神尼崎駅前の中央公園。入場は無料です。

主催は「まちのZINEフェス」を運営するTouten、共催は阪神尼崎駅周辺まちづくり共同企業体です。

まちのZINEフェスではこれまでもZINEやアート、自主制作物を扱うイベントを開催してきましたが、今回は初めて屋外へ出ます。

公式ページで掲げられているのは「広場や外の可能性を考えるマーケットイベント」というテーマです。

ZINEマーケットを建物の外へ移しただけではなく、路上や広場そのものをイベントの題材にしています。

会場は1日約5万人が利用する阪神尼崎駅の目の前

今回の会場選びには、かなり明確な狙いがあります。

阪神尼崎駅は一日平均約5万人が乗降する駅で、中央公園はその目の前にあります。

ZINEイベントへ行く人の多くは、開催情報を調べ、会場を目的地として訪れます。普通の即売会ならそれが当然ですが、その方法だけでは、ZINEを知らない人と出会う機会は限られます。

駅前広場なら事情が変わります。

  • 買い物へ向かう人
  • 仕事帰りの人
  • 駅を利用する人
  • たまたま公園を通った人

その横にZINEが並んでいれば、「ZINEを買いに来たわけではない人」が初めて自主制作物を手に取る可能性があります。

作品を広める方法としてSNSを考えることは多いですが、物理的な場所にも同じ役割があります。

どんな人が通る場所へ作品を置くか。これも自主制作物を届けるための設計です。

ZINEだけでなくアート、ハンドメイド、古書も出展できる

出展対象はZINEだけではありません。

公式案内では、アート作品、ハンドメイド作品、古書なども出展可能とされています。ただし、ブースにはオリジナル作品を最低1点含めることが条件です。

ZINEイベントという名前から冊子ばかりを想像すると、少し違った景色になりそうです

自主制作には、本にするものもあれば、紙もの、ポスター、ステッカー、アクセサリー、立体作品として作るものもあります。

制作物の形式で境界を引かず、「個人が作っているもの」を広く同じ場所へ集める。ZINEを探していた人がアクセサリーを見つけたり、古書を見に来た人が個人制作の冊子を手に取ったりする。

異なるジャンルを混ぜることで、作品同士の入口も増えます。

キッチンカーや酒もある。15時から20時までの「夜市」

開催時間が15時から20時なのも、通常の即売会とは少し違います。

会場にはキッチンカーなどが集まり、フードや酒も楽しめる予定です。

夕方から夜にかけて、公園で食べたり飲んだりしながらZINEや作品を見る。作品販売を中心に据えたイベントというより、マーケットそのものを過ごす場所として作っています。

即売イベントでは、目的の作家を回って本を買い、会場を出るという動きになりやすいものです。

飲食できる場所や滞在できる空間があると、そこにいる時間が長くなります。長く滞在すれば、予定していなかったブースを見る機会も増えます。

出展者にとって「来場者数」はもちろん重要ですが、滞在時間も作品との出会いを左右します。

作品を並べることだけでなく、会場に居続けたくなる理由を作る。自主制作イベントを考えるうえで、この視点は参考になります。

テントも机もない。「自分の店」を自分で作る

今回の出展形式も特徴的です。

募集されているスペースは、ハーフエリアが2m×1m、ワイドエリアが2m×2m。

テント、机、椅子は用意されず、出展者が自分で持ち込みます。

一般的な同人誌即売会では、机と椅子が用意され、その決められた範囲の中でディスプレイを考えます。

今回はもっと自由です。何を置くのかだけでなく、どういう店にするのかまで考えられます。

本を平置きするのか、棚を作るのか、布を使うのか、立って接客するのか。2m四方のスペースなら、テーブル一台の即売会とは違う見せ方もできます。

その反面、準備するものも増えます。屋外なので天候や風への対策も必要です。

自由度が高い分、ブースそのものが出展者の表現になります。

イベントへ出展したことがある人なら、他の作家がどう空間を使っているかを見るだけでも参考になりそうです。

ワークショップやパフォーマンスも予定

会場では、ZINEや作品の販売に加えて、屋台やテント、ストリートで活動する人たちに関連したワークショップやパフォーマンスも予定されています。

ここでもテーマになっているのは「広場」です。

公園は本来、商品を売るためだけに作られた空間ではありません。

歩く人がいる。座る人がいる。待ち合わせをする人がいる。子どもが遊ぶこともあります。

そこへマーケットやパフォーマンスを入れると、普段とは違う使われ方が生まれます。

ZINEも似ています。本の形式を使っていますが、商業出版と同じルールで作る必要はありません。

写真だけでもいい。日記でもいい。調査記録でも、漫画でも、旅行記でもいい。

既存の用途から少しはみ出して使えるもの同士という意味で、ZINEと公共空間は意外と相性がいいのかもしれません。

「即売会に来る人」以外へどう届けるか

自主制作を続けていると、いつか「どうすれば新しい人に見てもらえるのか」という問題にぶつかります。

イベントへ何度も参加していると、隣のブースも来場者も見覚えのある人が増えてきます。

それはコミュニティが育っているということで、悪いことではありません。

一方で、その輪の外にいる人へ作品を届けるには別の入口が必要です。

今回のイベントが駅前を選んだことには、そのヒントがあります。

作品を知らない人に広告を届けるだけでなく、その人が日常的に通る場所へ作品そのものを持っていく。

商業施設の一角でも、公園でも、カフェでもいい。「ZINEイベントに来てもらう」以外に、「人がいる場所へZINEを持っていく」という考え方があります。

イベント名に「Night Market」と付けた意味

「ZINEフェス」だけでなく、「Night Market」と名付けていることも気になります。

言葉から想像するのは、本を静かに選ぶ展示会ではありません。

夕方の広場、フード、酒、屋台、音、会話。ZINEを知らない人でも、「なんだか楽しそうなマーケットがある」と思えば立ち寄れます。

イベントタイトルは、参加者を選びます。

専門性を強く出せば好きな人には届きやすくなりますが、そのジャンルを知らない人には入りにくくなることがあります。

ZINEという言葉を残しながらNight Marketとして開く今回の企画は、その入口を少し広げています。

自主イベントの名前を付けるときも、「何をやっているのか」だけではなく「どんな時間を過ごせるのか」まで伝えるという考え方が使えそうです。

自主制作イベントは、作品だけでなく「場」も編集できる

ZINEを作る行為には編集があります。

何を載せるか決め、順番を考え、紙を選び、ページへ配置します。

マーケットも同じように編集できます。

  • 誰を集めるのか
  • 何を一緒に置くのか
  • 何時から開催するのか
  • 飲食を入れるのか
  • どんな場所を選ぶのか

これらを変えるだけで、同じZINEが並んでいてもイベントの印象は変わります。

「Night Market in はんあま中央公園」は、ZINEイベントを屋外へ持ち出した企画ですが、注目したいのは屋外であることだけではありません。

駅前、公園、夕方から夜、フード、パフォーマンス。

複数の条件を重ねて、「ZINEを買う場所」ではない時間を作ろうとしています。

作品を作った後、どのイベントへ申し込むかを考えるだけでなく、自分の作品はどんな場所に置かれると面白いのかまで考えてみる。

自主制作の見せ方を考えるうえで、参考にしたいイベントです。

開催は2026年10月4日(日)15時から20時まで。会場は阪神尼崎駅前・中央公園で、入場は無料です。

関連リンク

まちのZINEフェス|Night Market in はんあま中央公園
まちのZINEフェス 公式サイト

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